ソムリエがいるような高級レストランだと、料理に合わせたワインをソムリエが選んでくれて提供されることも珍しくありません。
そんな雰囲気もあって、「料理に合うワインって選ぶのが難しそう」と思う人が大半です。
確かに非常に奥が深く、常に試行錯誤を続けていくようなテーマですが、実は最初の第一歩を踏み出すのは簡単なんです。
今回はワインと料理の上手な組み合わせ方を5つのポイントに分けて紹介します。
どれか1つが当てはまるだけでもいいし、2つ、3つと当てはまるものが増えれば増えるほどなお良し。
筆者も長年ワインを飲んできましたが、きちんと勉強するまでは料理との合わせ方はさっぱりでした。
しかし今回紹介するコツを知ってからは、
「キャンティを飲むからおつまみはTボーンステーキにしよう」
というように、相性のいい組み合わせでワインを楽しむことができています。
この記事を参考にして、より楽しく・おいしくワインをいただきましょう。
ワインと料理の相性とは?
食事中にワインを楽しむ人は多いかもしれません。
ワインの商品紹介を見ても、オススメの料理が一緒に書いてあることもよくあります。
しかしいくらオススメされたからといって、毎回その料理を用意できるかというとそうはいかないことも多いですよね。
もちろんワインだけで飲んでも十分に楽しめますが、相性のいい料理と組み合わさるとワインと料理はお互いの長所を引き出しあって、それぞれのポテンシャルを最大限に発揮します。
逆に相性の悪い組み合わせになると、お互いの味や香りを邪魔しあってイマイチな印象になってしまうことも。
そのためワインをより楽しく・おいしく飲むためには、ワイン×料理の組み合わせについて知ることも大切で、この組み合わせが最高の状態のときを「マリアージュ(=結婚)」と呼びます。
ソムリエがいるレストランだと、出てくる料理に合わせてマリアージュを意識したグラスワインを一緒に出してくれることも珍しくありません。
そのためワインと料理のペアリングは
「ソムリエがやるようなことを自分ができるわけない!」
と思ってしまう人も多いです。
しかし実は初心者でも簡単にワインと料理のペアリングを見つける方法があるので、次項から紹介していきましょう。
初心者でもできる!ワインと相性のいい料理の見つけ方
ワインと料理の組み合わせには、ある程度の法則性があります。
味覚は個人個人で差があるのでベストなマリアージュも当然人によって違うものの、マリアージュの基本を考えるときには非常に役立ちます。
簡単なものからちょっと難しいものまで、いくつかパターンがあるので一つずつ見てみましょう。
一つ当てはまるだけでも相性のいい組み合わせになりますが、複数当てはまる組み合わせならよりベストに近い組み合わせになります。
色を合わせる
一番簡単なのが、ワインと料理の色を合わせることです。
例えばビーフシチュー×赤ワイン、クリームシチュー×白ワインとかですね。
牛肉は赤いので赤ワイン、鶏肉や豚肉は白いので白ワイン、赤身の魚は赤ワイン、白身の魚は白ワイン…と考えていきます。
食材だけでなく、味付けに使われているソース類の色と合わせてもOK。
ものすごく適当なことを言ってると思われるかもしれませんが、この法則意外と侮れません。
見た目の色と味わいには関連性があるようで、近似色の食材同士を合わせて味のバランスをとる調理法もあるんだとか。
それなら当然ワインと料理であっても「色を合わせる」ことで調和させることができますね。
産地を合わせる
ワインは「そのワインが生まれた地域の料理が一番合う」と言われます。
ワインは食事中に楽しむことを前提に造られている食中酒で、ワインの造り手たちは日々自分たちが食べる食材や料理をイメージしてワイン造りをするからですね。
例えば魚がよく捕れる海沿いの産地なら、魚料理と相性のいいワインが造られるはずです。
逆に酪農が盛んな地域なら、牛肉や乳製品を使った料理が多いことから、そういった食材に合う味わいのワインが選ばれますよね。
「イタリア料理店でイタリアワインを飲む」のように幅広く考えてもいいですし、「イタリア・トスカーナ地方のワインとトスカーナ地方の郷土料理を合わせる」のように範囲を限定してもいいです。
範囲が狭まれば狭まるほど相性はよくなっていくと考えてOK。
地域ごとの名産品を知る必要があるので少し難しくなりますが、「チリ産のサーモンとチリワインを合わせる」のように簡単なことから始めてみましょう。
香りや味わいを合わせる
ワインについて少し勉強すると、「ワインと料理の香り・味わいを合わせる」ことができるようになります。
スパイシーな香りがするワインとスパイスで味付けした料理や、柑橘系の香りがするワインとレモン汁を搾ったサラダ、というような感じですね。
トマトソースのような酸味のある料理に酸味が特徴的なワインを合わせたり、甘口ワインに甘いデザートを合わせるのもバッチリ。
また、フルボディの赤ワインには強い渋み(=タンニン)があり、タンニンは口に残る脂をすっきりさせる効果があるため、サーロインステーキなどと合わせると重い脂で食事が止まるのを軽減してくれます。
焼肉×ウーロン茶の関係に近いですね。
香りや味わいで合わせるためには、「そのワインがどんな香り・味がするのか」を知っておく必要がありますが、ブドウ品種ごとの特徴を簡単に把握しておくだけでも十分活用できます。
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価格を合わせる
価格…というとイメージが悪いかもしれませんが、要はワインと料理のグレードを合わせるということです。
一流の高級レストランで、最高級の料理と一緒に出されたワインがコンビニワインだったらいかがでしょうか?
逆に世界最高峰の高級ワイン「ロマネコンティ」を飲むときに、コンビニカルパスを合わせたとしたら?
非常に極端な例を挙げましたが、これらはワインと料理のグレードが合っていないということになります。
高級レストランで一流の料理を食べるときには、同じく一流のワインを飲みたいものです。
逆にコンビニでワインとおつまみを買って気軽に晩酌、というのもいいでしょう。
もう少し詳しく解説すると、高級料理は食材自体が高級であることが多く、食材そのままの味わいを生かした料理になることが多いです。
素材の味を生かした料理には、繊細な味わいを持つ高級ワインを合わせるということですね。
手ごろな料理では食材も手ごろであり、調味料を使って味わいを整えたものが多くなります。
その場合は、同じく手ごろでわかりやすい味わいのワインが合う、となります。
逆要素を合わせる
ワインと料理は同質のものを合わせるといい、と解説してきましたが、実は真逆の要素でもよく合います。
有名なものには甘味×塩味がありますね。
「生ハムとメロン」
「ポテトチップスとコーラ」
このあたりは甘味×塩味の代表的なものですが、甘味の部分を甘口ワインで代用することもできます。
甘口ワインと塩味の強いブルーチーズは、甘味×塩味のマリアージュで特に有名な組み合わせです。
「塩味の強いワイン」というのは少し難しいので、甘味をワインに、塩味を料理にそれぞれ担当してもらいましょう。
お酒に合う料理を紹介したオススメ料理本
なんとなくワインと料理のペアリングについてイメージできたら、さっそくペアリングを考えてみましょう。
今回紹介する料理本はワインに合わせやすいものも多数紹介されているうえに、Amazonが提供する電子書籍読み放題サービス「Kindle Unlimited」の読み放題対象。
Kindle Unlimitedには30日の無料体験もついていて、その間だけでも登録しておくと今回紹介した以外の料理本もかなりの冊数を読めるのでオススメ。
筆者もKindle Unlimitedを使ってひたすら本を読み漁った時期がありました。
読みたい本を一通り読み終わって、不要になったらいつでもキャンセル可能です。
本って何冊も読むと意外とお金がかかるので、本を選ぶときにも「ほんとにこれでいいのかな?」なんて購入を悩んでしまいがちですが、Kindle Unlimitedなら読み放題なので気軽に手に取ることができますね。
定額サービスを上手に使って、お得にお試しください!
最後に
- ワインは相性のいい料理と合わせるとポテンシャルを最大限発揮する
- 相性のいいワインと料理の組み合わせ方は大きく5つ
- 色を合わせる
- 産地を合わせる
- 香りや味わいを合わせる
- 価格を合わせる
- 逆要素を合わせる
今回はワインと料理の組み合わせ方を解説しました。
非常に奥深く、常に試行錯誤して掘り進めていくテーマですが、取っ掛かりは難しくありません。
今回紹介したコツをうまく活用して、あなた自身のベストなマリアージュを探してみてくださいね。
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