今回は、南アフリカ産のオレンジワイン、ハミング・トゥリー オレンジワインを紹介します。
オレンジワインは近年注目されていて、店頭で見かけることも増えてきました。
ジョージアやイタリアが有名ですが、その他にも世界各地のワイン産地で広く生産されています。
それぞれの地域が得意なブドウ品種を使って造るので、一言にオレンジワインと言ってもその特徴は様々。
そんな中で今回紹介する南アフリカ産オレンジワインは、オレンジワインの特徴はありながら、すっきり飲みやすい味わいなので初心者にもオススメです。
「オレンジワインって何?」「南アフリカのワインってどうなの?」についても解説しますので、こちらも参考にしてください。
ハミング・トゥリー オレンジワイン HUMMING TREE Orange Wine 【南アフリカワイン】【白ワイン】
オレンジワインとは
オレンジワインとは、特殊な製法で造った白ワインのことです。
勘違いされやすいですが、原料はオレンジではなくブドウ。
スキンコンタクト製法という、通常の白ワインでは除去される果皮・種子など除去せずにそのまま漬け込む製法を用いるため、通常よりも複雑な味わいになることが特徴です。
分類上はあくまで白ワインですが、オレンジ色(または琥珀色)の見た目から、「オレンジワイン」として近年注目され、店頭でも見かけることが多くなりました。
有名な産地としてはジョージアとイタリアがありますが、それ以外にも世界各地のワイン産地で広く生産されています。
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ワイン産地としての南アフリカ
- ワイン生産エリアは意外と涼しい
- 手頃で高品質なワインが多い
- サスティナブルなワイン造り
ワイン生産エリアは意外と涼しい
「南アフリカ」と聞くと、いろいろな動物がいたりしてサファリパークのような光景をイメージする人も多いでしょう。
しかしワイン産地が集中する西ケープ州は、ベンゲラ海流という寒流の影響で緯度の割に冷涼です。
水族館や動物園でよく見かける「ケープペンギン」が南アフリカ出身ということからも、その冷涼さは伝わってきますね。
手頃で高品質なワインが多い
南アフリカは350年以上というワイン造りの長い歴史をもち、ブドウ栽培に適した気候を持つ国です。
かつてフランスの英雄ナポレオン・ボナパルトが、「南アフリカ・コンスタンシア産のワインを大絶賛した」なんて話もあります。
そんな恵まれた気候を持ち、確かなワイン造りの技術もある南アフリカのワイン産業ですが、価格はお手頃のものが多いのも特徴。
消費者としては「ウマい!」「安い!」が両立するのはとても魅力的ですよね。
アパルトヘイト政策によって一時ワイン産業は低迷してしまいますが、1994年に同政策が撤廃されて以降、南アフリカワインの輸出量は20倍にまで増えており、急成長が続いています。
サスティナブルなワイン造り
南アフリカは世界でも有数の「自然保護」を意識したワイン造りを行う国です。
ワイン産地の9割以上が世界自然遺産の中にあることが理由の一つとして挙げられ、環境保護に適したワイン造りをすることでサスティナビリティ認定シールを貼ることが認められています。
オーガニックなワイン造りの世界最先端の国ともいえるでしょう。
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HUMMING TREE Orange Wine
今回紹介するハミング・トゥリー オレンジワインは、南アフリカでも随一のワイン生産エリアである、西ケープ州で造られたオレンジワインです。
生産者はオーバーヘックス・ワインズ・インターナショナル。
“品質こそがすべて”をモットーに、畑作りや設備投入などあらゆる目線でこだわり、高品質なワイン造りを続けるワイナリーです。
中でも有名な「Balance」シリーズは、お店でもよく見かけるお手頃・高品質なワイン。飲んだことがある人も多いかもしれませんね。
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オレンジワインは少しお値段が張るものもありますが、これはお手頃価格なのもオススメの理由。
オレンジワイン自体に興味はありながら、価格が理由で飲む機会がなかった人にとっても、手に取りやすい価格なのは助かりますね。
販売元の南アフリカワイン専門店「アフリカー」は300種類以上の南アフリカワインを取り扱っており、これは日本最大級の品ぞろえ。
手軽で高品質な南アフリカワインを探すのにうってつけなショップです。
ブドウ品種はシュナンブランを使用
このワインには、同国を代表する白ブドウ「シュナンブラン」が使われています。
シュナンブランは香りは控え目なものの、強い酸やミネラルがあり、オーガニック栽培との相性が良いとされるブドウ品種。
南アフリカで最も多く栽培されるワイン用ブドウ品種で、大手ワイン雑誌の評論家が「南アフリカのシュナン・ブランは世界を震撼させる」とコメントしたこともあるほど。
そんな南アフリカ産シュナンブランは実際に一度飲むと虜になってしまう人も多く、当然オレンジワインとしても期待できますね。
ボトル栓にはスクリューキャップを採用
ワインボトルの栓には近年スクリューキャップのものが増えてきましたが、このワインにもスクリューキャップが採用されています。
「ワインボトルの栓はコルク」という考え方も根強いですが、スクリューキャップにしかないメリットもあります。
分かりやすいもので言うと、なんといっても専用のワインオープナーが不要。手で簡単に開けられます。
再度栓をするのも簡単なので、一日で飲みきれなかったとしても次の日に持ち越しやすいのも嬉しいですね。
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ワインの香りと外観
グラスにワインを注いでみると、オレンジワイン特有のアプリコットの香りが漂います。
少し明るめですが、はっきりオレンジ色の見た目をしていますね。
味わい
アルコール度数が12%と比較的低めであることと、酸が特徴のシュナンブランで造られていることから、少し冷やして飲むことにしました。
さすがのシュナンブラン、しっかりとした酸があります。
オレンジワインはギシギシしたタンニンを感じることもありますが、このワインのタンニンは隠し味な感じ。
冷やしていたのでタンニンが目立つかと思いましたが、そういったこともなくスルスル飲み進められます。
「オレンジワインっていう名前だけど、原料はオレンジじゃなくてブドウですよ」なんて話をすることもありますが、このワインからは少し柑橘に似た印象を受けました。
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飲み終わっての印象
オレンジワイン特有の香りがしっかりあるので、「オレンジワインは香りが好き!」「オレンジワインの特徴を感じたい!」という人でも満足できると思います。
一方で、味わいはどちらかというと白ワインに寄っています。
オレンジワインの味わいには非常に癖や渋みが強いものもあって好き嫌いが出ますが、このワインは一般的な辛口白ワインの味にワンアクセントついているような感じ。
オレンジワインを飲んだことがないけど、試しにちょっと飲んでみたいという人でも安心して楽しむことができます。
特徴的な柑橘の印象を意識しながら味わってみるのもいいですね。
ハミング・トゥリー オレンジワイン HUMMING TREE Orange Wine 【南アフリカワイン】【白ワイン】
最後に
- 世界各地で造られる、近年話題のオレンジワイン
- 南アフリカのワインはお手頃&高品質
- シュナンブランから造った、酸が特徴のオレンジワイン
- オレンジワインの香りがしっかり感じられる
- タンニンは控え目で、白ワインとオレンジワインの間くらいの印象
- オレンジワインデビューにオススメ
今回は南アフリカ産オレンジワイン、HUMMING TREE Orange Wineを紹介しました。
お手頃価格ながら、オレンジワイン特有のアプリコットの香りをしっかり感じ取れるワインです。
一方で味わいはそこまで癖が強くなく、白ワインにも似た印象で飲みやすいので、オレンジワイン初心者にもオススメ。
「オレンジワインの香りが好き!」「オレンジワインに興味がある」なんて人や、「Balanceの生産者だったら飲んでみようか」なんて人も是非お試しください。
ハミング・トゥリー オレンジワイン HUMMING TREE Orange Wine 【南アフリカワイン】【白ワイン】
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