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【巷の噂】ソムリエ教本の最新情報は出題されやすいのかを解説します

受験生
最新の教本で新しく記載された内容は試験に出やすいってホント?
新しく記載された項目とそれまでの重要事項の学習優先度は?
新しく記載された内容がどれなのかわからない

ソムリエワインエキスパート試験に向けた講義などで、

「これは今年の教本から追記された部分だから要注意」

なんて言葉を聞いたことはありませんか?

最新の教本に新しく記載された情報のみを取り扱うブログ・SNSもあるくらい教本の最新情報は意識する人が多いようです。

しかし一次試験は完全ランダムで、過去問も非公開のため検証のしようもないこの噂。
真偽が定かでないこの噂が流れるには実は理由がありました

結論としては実際に最新の教本に追記された事項は出題されやすいと考えることが出来ます。

今回の記事では、なぜ「新しく記載された部分」が出題されやすいと言われるのかを解説しました。

後半では新しく記載された部分の中でも特に重要なところとそうでないところ、そもそも新しく記載されたのがどこのなのかを見分けるコツもあります。
試験学習の参考にしてください。

この記事は
「最新の記載事項だから必ず出題される」
「重要度が低い部分からは出題されない」
といったことを約束しているものではありません。
あくまで傾向の話ですのでご注意ください。

新しい事項は出題されやすいと言われる理由


「これは今年の教本から追記された部分だから要注意」

試験に向けてスクールに通っている人や講義動画などを見ている人は聞いたことがあるかもしれませんね。

一次試験は最新のソムリエ教本から出題されますが、過去の教本には記載がなく最新の教本で新しく記載されたことについては試験に出やすいと言われています。

「ランダムなんだから出やすいも出にくいもないんじゃないの?」

筆者が最初にこれを聞いた時の感想でした。

一次試験はCBT形式で出題はランダム、過去問も非公開で全容は誰にも分かりません。
なのになぜそのようなことが言われるのか?と疑問に思ったわけです。
・【完全4択】ソムリエワインエキスパートのCBT試験を解説

しかし今考えれば、最新の教本に新しく記載された内容は出題されやすい傾向にあると思います。
実際に筆者も一問だけですが出題されました。

これについては推測になってしまいますが、ソムリエ協会という団体は商売であることに理由にあると考えられます。

ソムリエ教本は毎年改定されて新しいものが出版されますが、もし試験に新しい教本が不要だったら?
過去の教本だけで合格できるとしたら?どうなるでしょうか。

過去の情報だけで合格できるので、何らかの方法で中古の教本を安く手に入れて、ソムリエ協会には「教本はいらないから受験料を下げくれ」なんて要望が入るかもしれません。
スクールを運営する講師さんも、毎年同じ内容の授業をすればいいだけになり、毎年新しい教本を買う必要もなくなります。

つまり最新の教本が必要な理由がないとせっかく出版した本が売れなくなるわけですね。

そのため最新の教本の価値を上げるために、「最新の教本にしか載っていないことから出題しよう」となるわけです。
「最新の教本から追記された部分だから要注意」という噂は間違ってなさそうな気がしてきますね。

何となく納得のいく理由ではないでしょうか?
度々になりますがこの話については推測で、実際にソムリエ協会の人からお話を伺ったわけではないのでご注意ください。

新しい事項の中でも重要度に差がある


一言に「追記された部分」と言っても、各産地の生産量から新しい制度、細かいキーワードまで、ソムリエ教本は毎年たくさんのアップデートがされています。
「追記部分だから重要」と過剰に意識してしまうと、ブルゴーニュのグランクリュなど毎年変わらず重要とされる部分の学習がおろそかになってしまうことも。

いくら「追記された部分」といっても、重要度に差がありますので学習の際は要注意です。

どこに追記されたかの重要度に比例する

例えば、「ブルゴーニュのグランクリュに新しく一つ追加があった」となっていたらどうでしょうか。
もともと重要地域のブルゴーニュの、特に重要項目であるグランクリュに改訂があったとしたら、全員が絶対覚える必要があるような大事件になります。

一方で、教本でもページ数が少ない東ヨーロッパ諸国の中に、新しいキーワードが一つ追記があった場合にはどうでしょうか?

もともと日本に輸入される量も少ないため馴染みがなく、制度や産地などについても全て覚えている人は少数派。
必要な時に教本を読み返せば事足りるような部分にキーワードが一つ増えたからと言って、あまり重要そうな印象はありませんね。

このように「重要度の高い国・産地・制度」に追記があった場合にはその重要度は高く、「もともと重要度の低い国・産地」に追記があったとしてもそこまで重要度は高くないと考えられます。

近年ではフランスボルドーのサンテミリオン地区の格付け見直し時期が近いので、もし格付け見直しがあった場合には重要度「高」ということになります
2022年9月にサンテミリオン地区の格付けが更新されました!
2023年度からしばらくは重要度が高くなります!

近年日本からの出題数が多い傾向にあるため、日本で追記事項があればそこも要注意です。
G.I.登録産地やO.I.V.登録品種がジワジワ増えてきているので、そのあたりは特にチェックしておきたいですね。

特に年号が書いてあるものは注意する


「追記された部分」が重要なのはなんとなく理解できたでしょうか?

しかし「じゃあ追記された部分を意識して勉強しよう!」となっても、特に独学で受験する人はどれが追記部分なのか分からないのが次の問題です。

初めての受験であればたいていの場合過去の教本は持っていません。
最新の教本だけが手元にある状態が当たり前ですが、追記部分を探し出すためには過去の教本と見比べる必要がありますよね。

しかし追記部分をあぶり出すためだけに過去の教本を購入するのには余計にお金がかかりますし、一つ一つ見比べる時間ももったいないです。

そのためここでは「新しく追記されたのがどれなのか」が分かりやすい部分を押さえておくようにしましょう。

ソムリエ教本は毎年3月1日に発売となり、発売前年に起こった出来事が最新の教本に新しく記載されます

2021年に発売された教本では2020年の出来事、2022年に発売された教本では2021年に起こったことが最新です。

2022年教本で言うと、2021年に日本のG.I.に長野・大阪・山形が追加されたことが新しく記載されました。
ドイツのワイン法が2021年に新しいものが施行されたことも追記されています。

このように文章の中で教本発売前年の年号が書いてあれば、そこは追記部分で重要度が高いと考えることが出来ます。

最後に

  • 最新のソムリエ教本の価値を上げるため最新情報からの出題が多い
  • 新しい記載の中でも重要度に差がある
  • 教本発売前年の出来事は最新の記載事項

「これは今年の教本から追記された部分だから要注意」は正しいことがなんとなく理解できたかと思います。

しかし「新しく記載されたから重要!」という情報だけで盲目的に力を注ぐのではなく、その中でも優先度をつけて学習していくことが大切ですね。

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