- フランス語圏、イタリア語圏、ドイツ語圏にわかれる
- フランス語圏のヴァレー州とヴォー州が二大産地
- ヴァレーとヴォー以外は重要ワインのみチェックする
ソムリエ&ワインエキスパート一次試験対策シリーズ。
今回の内容はスイスです。
スイスはEU未加入の中立国です。
フランス、ドイツ、イタリア、オーストリア、リヒテンシュタインという5の国と国境を接し、国内でフランス語、イタリア語、ドイツ語、ロマンシュ語という4言語が使われます。
アルプス山脈とジュラ山脈が国土の70%を占めていて、大小1500もの湖が点在。
ローヌ川やライン川などのヨーロッパ主要河川の源流は、スイスのアルプスや氷河の恩恵を受けています。
学習で重要なのはヴァレー州とヴォー州の二大産地。
この2州だけでスイスワイン全体の8割を生産しています。
スイスワインは国内でほとんど消費されていて、輸出量はわずか。
そのため飲んだことがない人も多いかもしれません。
今回はスイスのポイントをまとめて、最後に練習問題を載せています。
二大産地を中心に、要点を効率よく覚えていきましょう。
全ての記事にランダムで出題される練習問題がついているので試験学習にうってつけ。
独学・スクール通学を問わず、ソムリエ&ワインエキスパート試験合格を目指す人全員に役立てるようになっています。
詳しくは下記リンクの記事をチェックしてくださいね。
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主要ブドウ品種
- 約250種類のブドウが栽培され、そのうち約90品種がワインに使われる
- シャスラとピノノワールの栽培面積が圧倒的に多い
スイスのブドウ品種は「シャスラ」が特に重要です。
シノニム関係もしっかり覚えておきましょう。
主要ブドウ品種 | 備考 |
Chasselas シャスラ |
別名: 主にフランス語圏で栽培 白・黒総合栽培面積2位 |
Muller-Thurgau ミュラートゥルガウ |
主にドイツ語圏で栽培 |
Chardonnay シャルドネ |
フランス語圏とイタリア語圏で栽培 |
Pinot Noir ピノノワール |
別名: 白・黒総合栽培面積1位 ドイツ語圏とフランス語圏で栽培 |
Merlot メルロ |
イタリア語圏のティチーノで主に栽培 |
Gamay ガメイ |
フランス語圏で栽培 |
ワイン産地とワイン法の品質分類
- スイス・ロマンド(フランス語圏)
- スイス・アルモン(ドイツ語圏)
- スイス・イタリエンヌ(イタリア語圏)
スイスのワイン産地は大きく3つの地域に大別され、それぞれの言語に合わせた品質分類が採用されています。
原産地保護ワイン
- フランス語圏:A.O.C.
- ドイツ語圏:K.U.B.
- イタリア語圏:D.O.C.
地理的表示保護ワイン
- フランス語圏:Vins de pays
- ドイツ語圏:Landwein
- イタリア語圏:I.G.T.
テーブルワイン
- フランス語圏:Vins de Table
- ドイツ語圏:Tafelwein
- イタリア語圏:Vino da Tavola
Suisse Romande スイス・ロマンド
- フランス語圏
- スイス二大産地のヴァレーとヴォーを有する
スイスの中でも、特に重要産地がスイスロマンドです。
二大産地のヴァレーとヴォーは必ず覚えてください。
Valais ヴァレー州
- スイス最大のワイン産地
- ローヌ川上流域沿いのエリア
- フィスパーテルミネンという標高の高いブドウ産地がある(標高1150m)
A.O.C. | 備考 |
Fandant ファンダン |
シャスラから造る辛口白 |
Johannisberg ヨハニスベルグ |
ヨハニスベルグ=シルヴァーナーのヴァレー州での呼び名 甘口白 |
Vin des Glaciers ヴァン デ グラシエ |
氷河ワイン アニヴィエの谷を代表する伝統的な白ワイン |
Dole ドール |
ピノノワールとガメイを合わせて85%以上使用して造る赤ワイン |
Vaud ヴォー
- スイス第2のワイン産地
- 生産量の約60%がシャスラ
A.O.C. | 備考 |
Lacaux ラヴォー |
太陽からの照射・レマン湖からの反射・太陽から土壌に蓄えられた熱を合わせて「3つの太陽が宿る」と言われる産地 |
Dezaley デザレー |
ラヴォーのグランクリュに認定されている産地 |
Clos des Moines クロ デ モアン |
デザレーにあり、12世紀に修道士たちが築いたブドウ畑が基礎 |
Clos des Abbayes クロ デ アベイ |
デザレーにあり、12世紀に修道士たちが築いたブドウ畑が基礎 |
Geneve ジュネーヴ
- Perlan ペルラン=シャスラのジュネーヴでの愛称
A.O.C. | 備考 |
Mandement マンドゥマン |
スイス最大のワインコミューンであるSatignyサティニーではシャスラのすっきり辛口白が造られる |
Neuchatel ヌーシャテル
- Oeil de Perdrix(ウイユ ド ペルドゥリ)発祥の地
- A.O.C.はヌーシャテルのみ
A.O.C. | 備考 |
Neuchatel ヌーシャテル |
2017年に23のアペラシオンが統合された |
Oeil de Perdrix ウイユ ド ペルドゥリ
- スイスの代表的ワインでピノノワールから造るロゼ
- スパークリングワインの生産も認められている
- 「やまうずらの目」という意味
Suisse Allemande スイス・アルモン
- ドイツ語圏
- ミュラートゥルガウ主体のワインが生産される
- ピックアップするワイン産地はない
Suisse Italienne スイス・イタリエンヌ
- イタリア語圏
- ティチーノは85%がメルローの産地
ティチーノ=メルローは出題されやすいポイントです。
D.O.C. | 備考 |
Ticino ティチーノ |
スイスとイタリアの文化が融合された地方 個性的なメルロが生み出されている |
スイス練習問題
本記事で解説した内容についてランダムで出題される練習問題を作成しました。
スキマ時間などに是非挑戦してみてください。
最後に
- フランス、イタリア、ドイツの文化が入り混じった中立国
- ブドウ品種はシャスラとピノノワール
- フランス語圏のヴァレーとヴォーが二大産地であり最重要
スイスは国内消費が多いワイン産地で、日本の店頭で見かけることは少ないです。
試験対策はヴァレーとヴォー、主要品種のシャスラを覚えておきましょう。
その他にはヌーシャテルの「ウイユドペルドゥリ」や、イタリア語圏の「ティチーノ」が出題頻度高めです。
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